髻中宝珠の八葉蓮華 {創価学会 仏壇}
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 「髻中宝珠の譬え(頂珠の譬え)」(安楽行品第十四) 創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge 創価仏壇
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美しい日本語の風景  大自在 八葉蓮華
ある雨の晴れ間、水たまりに竹の皮に包んだつくだ煮がこぼれ落ちた、環(わ)になって絡み合っている、1匹1匹を見れば、どれも目を大きく見開いて、ひれも尻尾も折れていない、色つやさえある ▼しかし詩は[水たまりの底に放たれたが/あめ色の小魚達は/互に生きて返らなんだ]とうたい終える。「山椒魚」「黒い雨」の作家井伏鱒二は[「サヨナラ」ダケガ人生ダ]でも知られた詩の名手。「つくだ煮の小魚」もやさしい言葉に包まれ、時に中田喜直の曲に乗って、梅雨の晴れ間にこそふさわしい光景にも映る ▼この時季、谷津筋をたどれば、湿った木々の根元の草むらから控えめに、淡桃色に染まったササユリが迎えてくれたものだ。藤枝近辺は自生北限地。古歌にもうたわれるはかなげな姿はかえって、もの憂い気分をやわらげてくれたが、近ごろはなかなかお目にかかれない ▼お月さまを呼んだ「ののさま」、トンボを呼ぶ「あきつ」もとうに忘れられてしまった言葉である。「にわたずみ」は雨の後に道の所々にできる水たまりを指したが、「つくだ煮の小魚」にはぴったりだろう ▼中西進著『美しい日本語の風景』(淡交社)にはそんな、日常生活で思わず使いたくなる魅力的な75語が並ぶ。大地や自然に寄せる気持ちを端的に表した「かぎろひ」や「したもえ」「あぶらでり」「たまのお」「おもかげ」… ▼物語が詰まった美しい言葉の使い手になる極意は[変化を認めながら、下品な流行語は使わず、大昔のものに固執せず、一歩遅れたところで言葉を使う]とも記す。やさしく美しい言葉の探求は「世の中が嫌になった」などとキレることのない心根を培う手だてになるやもしれない。

大自在 静岡新聞 2008年6月22日

八葉蓮華、Hachiyorenge
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by hachiyorenge | 2008-06-22 01:01 | 大自在