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髻中宝珠の八葉蓮華 {創価学会 仏壇}
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 「髻中宝珠の譬え(頂珠の譬え)」(安楽行品第十四) 創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge 創価仏壇

by hachiyorenge
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裸を見られている恥ずかしさだった・・・  正平調 八葉蓮華
裸を見られている恥ずかしさだった・・・  正平調 八葉蓮華
深夜にラジオを聞いていると、本の背表紙が話題になった。ゲストの女性がこんなことを言っていた。「書店で背表紙を見ながら、心の中であいさつをするんです」◆すぐに別の話題に移ったが、「あいさつ」という言葉が気になり、想像を膨らませた。図書館で、本屋で、声をかける。「初めまして」。あるいは「お久しぶりです」。そしておずおずと本を手に取る。なるほど、どこかにお邪魔するような気持ちで本と向き合うのも、また楽しそうだ◆評論家の紀田順一郎さんによると、本のカバーは英語でジャケットという。日本では戦時中の物不足の時代も、多くの本にカバーが付けられていたそうだ。古くからの包装文化を感じさせる話である。詩人の堀口大学も「書物装幀(そうてい)の派手な点では、多分日本が世界一だらうと思はれる」と書く◆書店で背表紙を眺めるのは楽しいが、自分の本棚を人に見られるのは恥ずかしいものだ。作家の永六輔さんが「暮しの手帖(てちょう)」の編集長、花森安治さんの思い出として、自宅の本棚をしげしげ見られたときのことをつづっている。「裸を見られている恥ずかしさだった。尊敬する編集者の背中を蹴飛(けと)ばしてやろうかと思った」。その気持ち、よく分かります◆あらためて自分の本棚に目をやると、きれいなジャケットを着たものもあれば薄汚れたものもある。一冊手に取り、詩人の長田弘さんの「本の色と本の服のこと」という短文を読む。「人が服を着るように、こころも服を着る。本はこころが着る服だ」◆今週は読書週間。心に着せるすてきな服を探してみてはいかが。

正平調 神戸新聞 2008年10月29日

八葉蓮華、Hachiyorenge
by hachiyorenge | 2008-10-29 23:00 | 正平調