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2008年 06月 24日
座間味島に住む宮平春子さんは、63年前の沖縄戦で「強制集団死」を免れた。村助役と兵事主任を兼ねる兄は、父親に「軍からの命令で玉砕しなさいと言われている」と告げた後、妻子と共に命を絶った
▼兄夫妻とは別行動を取った春子さんは、父親を含む残された家族と逃げた。しばらくして、村の有力者に父が詰問された。「お前は村の親分なのに何でここまで生きてきたのか。恥を知れ。いつまでも生きていないで、死ね」 ▼父は元村長で、当時産業組合長だった。詰め寄る村の有力者に対し、こう言った。「自分は子や孫もたくさんいて、どうしても子どもや孫たちには手を掛けきれないから、恥を捨ててここまで逃げてきた」 ▼社会学者の上野千鶴子さんは、当時の日本には「『死ぬため』だけに思想があって、『生き延びるための思想』がなかったことが問題」と指摘している(12日付本紙文化面) ▼沖縄に配備された日本軍の目的は、沖縄の防衛ではなく、本土の決戦準備が整うまでの時間稼ぎだった。日本軍は「軍官民共生共死」という表現で、一般住民に軍と運命を共にし死ぬよう求めた ▼かつて生き延びることが「卑怯(ひきょう)者」と非難され、「死ぬための思想」がはびこる時代があった。この先、そんな時代にならないように、「命どぅ宝」という沖縄戦の教訓を心に刻みたい。 金口木舌 琉球新報 2008年6月23日 八葉蓮華、Hachiyorenge ▲ by hachiyorenge | 2008-06-24 01:01
2008年 06月 23日
理不尽な暴力は人を恐怖に陥れる。ましてそれが生死にかかわるなら心にも大きなダメージとなり、傷は生涯消えることはない。
<ネェネェ(姉)はアメリカーの艦砲にやられて死んだよ。砲撃を受けて「これで死んだ」と思ったことも何度もあったさぁ。毎日、ひもじくてねぇ。海草でも道ばたの草でもなんでも食べた。アワリヤタンドー(哀れだったよ)>。 幼いころ母親から聞かされた戦時中の話だ。ふだん「空腹」の意味合いで使っていた「ひもじい」。母親が語ったそれは、「腹が減った」とはレベルが違い飢餓そのものだった。 アワリは庶民が沖縄戦を語る時、頻繁に出てくる。民謡の『二見情話』でも「戦場の哀り 何時が忘りゆら」とある。肉親を失う。逃げ惑う。沖縄戦では百人百様のアワリがあったのではないか。 高所から全体像を捉える「鳥の目」とディテールにこだわる「虫の目」。沖縄戦の実相に迫り、より正確に実態を把握するためには緻密さが求められるのは言うまでもない。 ひもじいの具体的状況とそれから抜け出すための詳細な手だて。そしてアワリとは何がどう哀れだったのか。体験者から根気強く聞き出していかねばならない。 ゆっくりと言い含めるように語っていた母親も七十八歳。こちらが大人になってからは沖縄戦の話は聞かせてもらっていない。体験者の思いを理解した上で継承し、次代に伝えていく。詳しく話を聞く機会をつくりたい。今日は慰霊の日。(崎浜秀也) 大弦小弦 沖縄タイムス 2008年6月23日 八葉蓮華、Hachiyorenge ▲ by hachiyorenge | 2008-06-23 01:01
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