髻中宝珠の八葉蓮華 {創価学会 仏壇}
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 「髻中宝珠の譬え(頂珠の譬え)」(安楽行品第十四) 創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge 創価仏壇
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カテゴリ:日報抄( 109 )
農相のポスト、口蹄疫問題や農家の戸別所得補償と懸案が山積・・・ 日報抄 八葉蓮華
 歳時記の夏の項を開くと、高浜虚子の句があった。「柿の花こぼれて久し石の上」。柿が実を付けるのは秋だが、花は今の時季に咲く。淡黄色で小さな花である

 果樹は花が多いほど、実がたくさんなるともいう。「桃栗3年柿8年」。芽生えてから相応の年月を経なければ、果実を得ることはできないとの例えだ。「石の上にも3年」という言葉もある。突然の首相交代で「チャンス到来」と胸が高鳴った人もいたことだろう

 菅直人内閣が船出した。残念ながら、読み上げられた閣僚名簿に、本県選出議員の名前はなかった。2002年1月に田中真紀子外相が更迭されて以来だから、待つこと8年余り。今回も県人大臣の誕生はお預けになった

 最後まで人選で難航したのが、農相のポストだった。県人にはベテランで農政通の有資格者がおり、期待も膨らんでいた。だが、組閣前日の昼に「残念だが、あきらめてほしい」としかるべき筋から告げられたという。副大臣の昇格で一件落着である

 「柿が赤くなると医者が青くなる」という言い伝えもある。柿のように栄養がある自然の恵みを食べる時節は、人々が健康になり、病人も減る。医者は商売上がったりで、顔が青ざめてしまうという意味だ

 菅内閣はやたらと「脱」を掲げている。奥の院の実力者が青ざめるほどの刺激は避けるのが良策と配慮したのだろうか。新農相はその実力者に近い。真相はやぶの中だが、農相には、口蹄(こうてい)疫問題や農家の戸別所得補償と懸案が山積である。まずは仕事の果実を待つとしよう。

日報抄 新潟日報 2010年6月10日
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by hachiyorenge | 2010-06-10 23:00 | 日報抄
場当たり的な軽い言葉ばかり続けば、「聞く耳」など持てなくなってしまう・・・ 日報抄 八葉蓮華
 司法担当をしていたころ、取材の七つ道具の一つにラジオがあった。15年以上前のことだ。携帯電話の機能は限られていたから、屋外でニュースをキャッチする必需品だった。イヤホンから流れてくる放送は、深夜の孤独な張り込みを励ましてもくれた

 よく聞いたのがNHKの「ラジオ深夜便」だ。電波の向こうに、全国のさまざまな聞き手の顔がふと浮かぶ。「こんな真夜中に仕事をしているのは自分だけではない」。眠っているようで、息づいているまちの表情が感じられた

 作家の黒井千次さんはこの番組を題材に、短編「夜の友」を書いた。主人公は60歳を超えた男性。熟睡できない夜の時間と、寝室という空間を舞台に、「イヤホーンは闇の中の彼のもう一つの耳だった」とつづる

 今春、深夜便は20年の節目を迎えた。久しぶりにスイッチを入れてみると、なじみのメロディーが流れ、かつてと同じような語り口が聞こえた。長寿番組が多いのも、ラジオの特徴の一つだろう

 最近、このラジオを取り巻く環境が変わりつつある。インターネット上にリアルタイムでスタジオの動画を掲載し、注目を集める局もある。映像がないからこそのラジオという議論もあろうが、さらに楽しみ方が広がっていくに違いない

 「テレビは目が疲れるから」。喜寿を迎えた母は口癖のように言い、徐々にラジオを楽しむ時間を増やしている。風雲急を告げる政治も「見た目」より、声や文字の「言葉」の方が大事だ。場当たり的な軽い言葉ばかり続けば、「聞く耳」など持てなくなってしまう。

日報抄 新潟日報 2010年6月4日
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by hachiyorenge | 2010-06-09 23:42 | 日報抄
さわやかな言葉で彩られる5月だが、今年はどうも様子が変・・・ 日報抄 八葉蓮華
 新緑、薫風、五月晴れ-。さわやかな言葉で彩られる5月だが、今年はどうも様子が変だ。各地で観測史上最高気温を更新したかと思えば、この月末は季節を巻き戻したような肌寒い日が続いた。下旬には西日本などで大雨の被害も出た

 陰陽道(おんみょうどう)で不吉な月とされる5月は、悪月(あくげつ)ともいう。朝から暗い話で気が引けるが、そんな別名を連想させる出来事も多かった

 宮崎県では、畜産農家が過去最悪の口蹄(こうてい)疫禍に泣かされた。後手に回った国や県の対応が事態を悪化させた。「今の気持ちを表現する言葉は、どこにも見当たらない…」。連日の殺処分に、獣医師が漏らした言葉が切ない

 不吉とくればカラスも絡む。期待されたトキのふ化がカラスの襲撃に阻まれた。「カラスは2羽で行動し1羽が脅かすなど陽動し、そのすきに卵を狙う」(永田尚志・新潟大准教授)。野生の掟(おきて)とはいえ、その悪知恵がうらめしい。国政でも普天間移設問題は「5月決着」に程遠かった

 国外に目を向ける。バンコクでは、治安部隊による反政府デモの強制排除で、銃撃戦が繰り返された。韓国海軍哨戒艦の沈没問題をめぐり、朝鮮半島の緊張も高まる。「同じ種族を組織的に餌食にする唯一の猛獣」。そう人間を表現したのはアメリカの哲学者ウィリアム・ジェームズだが、「猛獣」は時に同じ民族にも牙をむく。衝突と憎悪の悪循環を断ち切る知恵が欲しい

 予報では低温が少し続きそうだが、もうすぐ6月、衣替えである。重苦しい気分もろとも脱ぎ捨てて、福を呼び込みたい。

日報抄 新潟日報 2010年5月30日
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by hachiyorenge | 2010-05-30 23:56 | 日報抄
「奈良の古寺と仏像」展、天変地異に対し、祈るのは今も昔も変わらない・・・ 日報抄 八葉蓮華
 薄暗い大きな展示室に黒光りする姿が浮かび上がる。凜(りん)とした空気に、思わず手を合わせた。きょうから長岡市の県立近代美術館で中宮寺の国宝・菩薩半跏像が特別公開される。一足早く内覧会で拝見した

 なぜこうも厳粛な気持ちになるのだろう。歳月の重みがひしひしと伝わってくる。飛鳥時代の作、1300~1400年という時間の流れの中で、人々を見守り続けてきた。静かで控えめな容姿に心が安らぐ

 まぶたを軽く閉じている。すっと通った鼻筋、口は両端が少し上がり、ほほ笑んでいるように見える。古典的微笑(アルカイックスマイル)と呼ばれる性別すら超越したような表情が神秘的だ

 半跏の形は、右足をひざから横にして左ひざの上に置く。右腕は右ひざのところでひじを突き、手の中指が右ほほをそっと指している。ポーズこそ似てはいるが、ロダンの有名な「考える人」の力強さとはまた違う。人々をどうしたら救えるのか沈思する。「神々しい」という形容は、こういう姿をいうのだろう

 肝心なのは、これが単に美術品ではなく、中宮寺のご本尊だということだ。魂が宿る信仰の対象である。奈良、東京以外のお出ましは本県が初めて。長岡にいる間も毎朝、開館前にお勤めがなされるという

 今回の「奈良の古寺と仏像」展での公開は、中越地震、中越沖地震という度重なる震災に見舞われた県民を慰め、励まそうと、日野西光尊門跡が英断してくれた。人の力ではどうにもならない天変地異に対し、神仏に祈るのは今も昔も変わらないのだ。

日報抄 新潟日報 2010年5月25日
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by hachiyorenge | 2010-05-25 23:56 | 日報抄
名護市辺野古沖「海の密林」空間にどれだけ生き物がいるか・・・ 日報抄 八葉蓮華
 この小さな空間にどれだけ生き物がいるか。米国の写真家デビッド・リトシュワガーさんは、一辺30センチの立方体の金属枠を、世界4カ所に設置し観察した

 場所は仏領ポリネシアのサンゴ礁、南アフリカの低木林の地面、中米の熱帯林の枝、米国テネシー州の川の中だ。1ミリ以上の生物を探し、1カ所で約3週間、枠内を凝視し続けた。4カ所で確認した生き物は1千個体以上もあった

 一番多く生物が見つかったのはサンゴ礁で600を超えた。接写した生物を、一堂に並べた写真の美しさと迫力に圧倒される。珍妙なハサミをかざすカニや、しま模様のゴカイ、三原色の稚魚に貝…

 「宝探しのようだった」。小さな命をピンセットでつまみ続けたリトシュワガーさんはこう振り返った(「ナショナルジオグラフィック日本版2月号」)。沖縄本島の西の久米島で、国内最大級ともみられるサンゴの群落が見つかった。幅約200メートル、長さ300メートル以上の範囲で群生する“海の密林”だ

 わずか30センチの空間に数百の生命を抱くサンゴ礁だ。その何万倍もの群落なら、どれほど多彩な命が宿っているか想像もつかない。「この群落の卵が沖縄本島のサンゴの供給源になっている可能性もある」と研究者はいう
 
 普天間移設問題が迷走を続ける。首相の「腹案」らしい名護市辺野古沖の「くい打ち桟橋」方式は、地元も米国も環境団体も、「ノー」だ。周辺はサンゴの宝庫で、ジュゴンの国内唯一の生息域でもある。「ぬちどぅたから」(命こそ宝)。沖縄のこの言葉は人だけのものでない。
 
日報抄 新潟日報 2010年5月20日
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by hachiyorenge | 2010-05-20 23:56 | 日報抄
自分を励ます一言が並ぶ「開き直り」幕内と十両を行ったり来たり・・・ 日報抄 八葉蓮華
 「負けてもいいと思い切りいってる」。笑顔がいい。大相撲夏場所、霜鳳の全勝が続いている。幕内の日本人ではただ一人の快進撃だ。古里妙高山の木々はいま、芽吹きの音が聞こえそうなほど元気に新緑を広げる

 霜鳳の勢いは、これに負けていない。14日で6連勝、初日からの自己の幕内連勝記録をとうに超えた。先場所は5番勝っただけ。幕尻にあと一枚というところまで落ちたから、開き直るしかない。それが鋭い出足につながっているようだ

 柔軟な足腰に定評があり、右四つと鋭い寄りで2004年は小結まで昇進、一気に大関もと期待された。ところが翌年から、腰の椎間板(ついかんばん)ヘルニアに悩まされ、度々の休場で幕内と十両を行ったり来たり。歩くのも大変なほど痛い日もあるという

 去年の3月からインターネットでブログを始めた。高田公園のライブカメラともつながる。書き込みは3、4行のことが多いが、素朴な性格がにじんでほのぼのとする

 13日は得意の「寄り切り」で5連勝を飾ったが、興奮していたせいか「決まり手は忘れてしまいました」。「前に出る」「上手をしっかり」。自分を励ます一言が並ぶ

 サッカーでは、矢野選手の日本代表選出の朗報もある。季節外れの天気と裏腹に気分は爽(そう)快(かい)だ。それなのに政界はどうか。普天間移設で「待った」を繰り返す首相の“無気力相撲”や、「政治とカネ」にいまだ白黒つけられない民主党幹事長の小手先の取組ばかりでは、桟敷席がしらけてしまう。「開き直りの極意」を、霜鳳から少し学んではいかがか。

日報抄 新潟日報 2010年5月15日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
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by hachiyorenge | 2010-05-15 23:56 | 日報抄
愛鳥週間「厳しい生存競争」青空の下でも、ひな誕生を信じたい・・・ 日報抄 八葉蓮華
 もしかすると、元気なひなが見られるのでは。卵を産んだと思われる日から逆算し、心ひそかに念じていたのに。この悔しさを何と言ったらいいだろう。放鳥トキのペアの巣がきのう早朝、カラスに襲われた。早ければ9日にもふ化が期待されていた

 シイの樹上の巣をカラス2羽がつつき回した。雄は近くから見守るしかなかったようだ。舞い戻った雄は、無残な姿になった卵を、そっと巣の外に出すほかなかった。前日はこの雄の4歳の誕生日だった。1歳の若い雌にも、あまりにむごい「母の日」になってしまった

 別の放鳥ペアも三つの卵をかえすことができなかった。春先にケージ内の9羽がテンにやられている。まして自然の里山だ。カラスは抱卵する親にすきあらばと狙っていたのだろう

 これが野生の摂理だ。トキだって、ドジョウやカニなどの命をいただいて生きている。まだ2組の放鳥ペアが抱卵しているようだ。青空の下でも、ひな誕生を信じたい

 中国で1981年に7羽のトキが発見され、30年を経ずに千羽を上回るまでになった。中国からひとつがいを佐渡に迎え、「優優」が生まれたのは99年のこと。いまや日本でも150羽を超すまでに増え、29羽が囲いの外に羽ばたいた。焦ることなどない

 佐渡のトキは11年連続で増えているのに、本県の人口は11年続けて減っているのは皮肉だ。厳しい生存競争を繰り広げながらも、野鳥が悠然と空を舞う。そんな自然界は人間にとっても優しい環境のはずだ。きょうから愛鳥週間。もっと共生の場を増やしたい。

日報抄 新潟日報 2010年5月10日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
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by hachiyorenge | 2010-05-10 23:56 | 日報抄
電子書籍もいいが、書店での予想外の発見や出会いも・・・ 日報抄 八葉蓮華
 歌舞伎座が建て替えのために閉場となった4月末、新潟市の中心部で小さな古書店が幕を閉じた。その歴史は歌舞伎の殿堂に負けない60年以上だったというから、名残を惜しむファンも多かったに違いない

 閉店の数日前、見納めを兼ねて古本を買いに行った。店じまいを告げる紙が張られたガラス戸を引いて中に入ると、天井に届きそうなほどの書籍が、縦に横にと背表紙を並べて壁となり、街のざわめきを遮断する

 奥から聞こえてくる会話-。店主と、おそらくは常連さんが交わす書籍談議を聞くともなく聞けば、四方をくすんだ紙の壁に囲まれたこの空間が、人と書物だけでなく、人と人の出会いの場でもあったことにあらためて気付く

 古書といえば長岡市出身で、東京を拠点に古書を目録販売した「弘文荘」の故反町茂雄さんが知られる。車に例えれば中古車に相当する「古本」、クラシックカーのような希少価値がある「古書」、さらに文化財としての「古典籍」のうち、特に古典籍で大きな業績を残した

 反町さんは書を目録にまとめ、詳しい解説と写真を付けて提供するという手法を確立した。反町さんが見いだした藤原為家「土佐日記」写本は後に国宝となり、戦後最大級の発見とされる

 反町さんは書籍を通じて幅広い人脈を築いた。それがあったからこその大発見なのだろう。電子書籍もいいが、書店での予想外の発見や出会いも大事にしたい。歌舞伎にも3Dソフトが登場するだろうが、歌舞伎座横にあった行列のできるそば店の味は再現できまい。

日報抄 新潟日報 2010年5月4日
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by hachiyorenge | 2010-05-04 23:56 | 日報抄
復興へ力、奈良の古寺と仏像-會津八一のうたにのせて・・・ 日報抄 八葉蓮華
 手前みそで恐縮だが、小紙の題字「新潟日報」は、新潟市名誉市民で歌人の会津八一の手になる。八一は東洋美術の研究家として、寺社や仏像などの芸術的価値を世界に広めた

 今年は平城京遷都、つまり奈良に都が定まって1300年の節目だ。八一の歌碑は全国に41基あるが、奈良県には、本県の13基を上回る最多の15基があるそうだ。3年前には興福寺にも建立された。「はるきぬと いまかもろびと ゆきかへり ほとけのにはに はなさくらしも」

 春が来た。今ごろ興福寺は人々でにぎわい、仏のいる寺の庭は桜が咲き乱れていることだろう-。この歌から、八一がどれほど奈良を愛していたか。深い精神性が伝わると、当時、小欄で除幕式の様子を紹介している

 明治維新後の廃仏棄釈で、興福寺は金堂が留置場にされるなど、廃寺同然の危機に陥る。「秋風や囲いもなしに興福寺」(子規)と寂しい句も生まれた。だが、八一は公園になった興福寺の土地を「ほとけのには」と詠んだ。「八一の歌は(寺や奈良の)復興へ力を与えてくれた」。興福寺の貫首は歌碑除幕に感無量だった

 きょう長岡市の県立近代美術館で「奈良の古寺と仏像-會津八一のうたにのせて」が開幕する。興福寺だけでなく、法隆寺や東大寺、薬師寺、中宮寺などの名刹(めいさつ)が、宝物を惜しげもなく貸し出してくれた

 「平城京遷都記念」に「震災復興祈念」が本県で重なる。奈良の寺の「復興」を応援した八一がいたからこそ、名だたる仏様が大挙して、中越の被災地にお出ましになるのかもしれない。

日報抄 新潟日報 2010年4月24日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
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by hachiyorenge | 2010-04-24 23:56 | 日報抄
甘い言葉「ご用心」相手を持ち上げ、気分よくさせる・・・ 日報抄 八葉蓮華
 「職業はニンジャです」と名乗る若者が、米国で増えている。先日の本紙が小さく伝えていた。本物の忍者が突然、かの地に出現したわけではない。困難な業務をやり遂げる専門職のことだそうだ

 情報技術(IT)分野などで使われるらしい。大勢で攻め入るのではなく敵のとりでに単身潜入し、高い能力で不可能と思われる目的を遂行する。そうしたイメージを反映したものだろう

 日本でも伊賀、甲賀、風魔などを題材にした小説や漫画の人気は高い。戦国時代の武将が忍者を抱えていたのはよく知られる。中島篤巳さんの「忍術秘伝の書」などによるとラッパ(乱波)、スッパ(透波)などの呼び方があるそうだ

 武田信玄は甲州スッパを使い、他国の実情を探った。わが越後の上杉謙信のスッパは「軒猿(のきざる)」の異名をとった。隣であくびをするおじさんが軒猿の子孫かもしれないと考えると、楽しくなる。不思議な術で火や水をかいくぐり…というイメージが強いけれど、実は忍術の秘伝には人間の心理に関する項目が多いという

 人は自慢話をさせてくれる相手を好む。いかに相手を持ち上げ、気分よくさせるかが腕の見せどころだ。「なるほど」「さすが」と相づちを打ち、欲しい情報に近づいていく。出世できずに不満がいっぱいの家臣や、領主の愛を失った女性などが狙われやすい

 お年寄りなどを狙った不当な訪問販売や電話を使った詐欺が絶えない。顔も知らない人が、甘い言葉を乱発して近づいてきたらご用心。忍者の策略は小説で楽しむだけで十分だ。

日報抄 新潟日報 2010年4月19日
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by hachiyorenge | 2010-04-19 23:56 | 日報抄