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髻中宝珠の八葉蓮華 {創価学会 仏壇}
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 「髻中宝珠の譬え(頂珠の譬え)」(安楽行品第十四) 創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge 創価仏壇

by hachiyorenge
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言葉があるのに交わさず、気持ちを通わせず、ぎすぎすして・・・ 正平調 八葉蓮華
 ゾウの摩耶子と諏訪子、キリンの六と甲、チンパンジーの金、銀、神(しん)。カバの出目男(でめお)…。神戸の王子動物園の名物飼育員、亀井一成さんの絵本や記録でおなじみの動物たちである

 自ら世話をし、別れを体験した動物たちでもある。「亀井一成さんという人は、まことに深いかなしみを持った人なんだなァ」。児童文学者の灰谷健次郎さんは、文庫本の解説にそう書いている

 灰谷さんのいうかなしみは、動物のいのちに寄り添うことにとどまらない。そこに人間のどうしようもない業のようなもの、いのちに対する人間のおごりを見て、深いかなしみを覚える。亀井さんとはそういう人ではないかと書く

 亀井さんは涙もろい人という印象が残る。話しながら人を泣かせ、自分も目を赤くした。雌のチンパンジーの赤ん坊チェリーを引き取り、家族ぐるみで育てた記録「チェリーと双子の弟たち」を読む。成長に泣き、しかりつけて一緒に泣き、病気が治って泣き、いろんな場面で泣いている

 本を開くと、亀井さんの声が聞こえるようだ。飼育員は言葉の通じない動物に優しく話しかけ、しぐさや体の汚れ、ふんを通して心を通わせます。人間はどうですか。言葉があるのに交わさず、気持ちを通わせず、ぎすぎすしていませんか

 亀井さんの悲報を聞き、動物園で元気に暮らすチェリーに会いたくなった。優しい瞳が、本当の娘のように亀井さんに似ているチェリーに。

 正平調 神戸新聞 2010年9月16日
創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge
by hachiyorenge | 2010-09-19 22:51 | 正平調