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髻中宝珠の八葉蓮華 {創価学会 仏壇}
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 「髻中宝珠の譬え(頂珠の譬え)」(安楽行品第十四) 創価学会 地球市民 planetary citizen 仏壇 八葉蓮華 hachiyorenge 創価仏壇

by hachiyorenge
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「あなたの懐で遊ばせて」 筆洗 中日春秋 八葉蓮華
「あなたの懐で遊ばせて」 筆洗 中日春秋 八葉蓮華
たとえば、こういう文章に出会えば、山好きでなくても、思わず、一度登ってみようか、という気になろう▼<大雪渓があり、豊富なお花畠(ばたけ)があり、眺望がすこぶるよい。(略)登りに変化があってしかも易しく、道も小屋も整っている>。かの深田久弥が『日本百名山』の中で紹介する、その山の「優しい顔」だ▼長野県白馬村の白馬岳(しろうまだけ)。深田によれば、残雪の消えた跡が馬の形になって現れることからついた名らしい。同じく北アルプスを代表する人気の山でも、槍ケ岳のような峻険(しゅんけん)さはなく、とっつきやすい。この山の“看板”である大雪渓に、さながらアリの列のように登山者が連なるのは、盛期にはおなじみの光景だ▼その大雪渓で起きた悲劇である。一緒に登っていたとみられる地元の山岳ガイドの男性と神奈川県の女性が土砂崩落に巻き込まれ、亡くなった。さらに別の一人の行方が分からず、捜索はきょうも続けられる▼元来、白馬岳には落石も多く、度々、死傷事故が起きているという「怖い顔」もある。さらにその形相が険しくなるのは、山の場合、やはり荒天の時だ。現場は数日前から雨がちで、崩落の起きた十九日も朝から降り続いていたという▼人間だって、いつ何時でも機嫌がいいという人はいない。「あなたの懐で遊ばせて」と自然に頼むなら、あくまで慎重に、その「顔色」をうかがいたい。

筆洗 ,  中日春秋 2008年8月21日

八葉蓮華、Hachiyorenge
by hachiyorenge | 2008-08-21 15:06 | 筆洗/中日春秋