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「野馬追」伝統を支える・・・ 河北春秋 八葉蓮華
2008年 09月 07日
「野馬追」伝統を支える・・・ 河北春秋 八葉蓮華
相馬野馬追で疾走する馬は、武者個人が確保しているのをご存じだろうか。500騎近い出場馬のうち半数ほどは武者が乗馬用の馬などを借り、残りは個人の所有馬だ▼毎年7月、3日間の祭りのためだけに自宅で育てたり近隣の農家に預けたりする。1年で100万円以上かかる人もいる。野馬追執行委員会から7万円の補助は出るが、負担は重い ▼今年「軍師」を務めた中ノ郷騎馬会の高田正雄会長(68)=南相馬市=は知人の乗馬関係者から馬を借りる。出場39回。侍大将、郷大将、軍師と出世するたびに従える家来も増え、出費も膨らんできた▼「こんなにお金をかけ、あんなに暑い思いをして…」。祭り後、何度も「来年は出ない」と決めたが、時節が近づくと居ても立ってもいられず出場する。「馬上で会場を見渡すと、天下を取った武将の気持ちになる。男のロマンだな」 ▼支えは家族の理解だ。負担は金銭面にとどまらない。騎馬の出場には、よろいの着付けや馬の世話などに数人の介添えが必要で、家族や友人が仕事を休んで手助けする▼毎年7月23日―25日に行われてきた野馬追は同月最終の土・日・月曜日開催に変更する方向で話が進む。伝統を重んじる関係者の間では不満がくすぶるが、騎馬を支える人が参加しやすくするにはやむを得まい。 河北春秋 9月7日 河北新報 八葉蓮華、Hachiyorenge
by hachiyorenge
| 2008-09-07 16:27
| 河北春秋
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